今回はご自分、又はご家族等に行ってもらうセルフカラーの解説第一弾となります。
今の時代ドラッグストアに行けば、セルフカラー剤は山程売っています。
しかし説明書などを見ると塗り方に関しての説明が、あまりに雑なように感じてしまいます。
結果、思ったように染まらないという事が起こります。
今回はセルフカラーで最低限必要な塗布方法を一般の方にもわかりやすく伝わるように、専門用語はできるだけ使わずに噛み砕いて記事にしていこうと思います。
本文の前に少しだけ自己紹介させてください。
新潟市で訪問美容をしている斎藤真輝といいます。
合格率2%業界最難関試験ヘアケアマイスター保持者です。
いろいろな情報が行き交っている時代ですが、多少は信頼して頂けるのではないかなとおもっております。
セルフカラーで押さえておくべき事
セルフカラーとは美容室や理容室に行かずご自分、又はご家族等に行ってもらうカラーを指します。
今の時代ドラッグストアに行けばセルフカラー剤は山程売っています。
しかし塗布の仕方がわからない。
うまく塗れない。
結果、思ったように染まらない。
明るくしたいのに毛先だけ妙に暗くなってしまう。
などなどたくさんの失敗例があると思います。
そんなたくさんの失敗が潜んでいるセルフカラーですが『絶対ここだけは押さえておこう』という事をまずはお伝えします。
それはグレイヘア(白髪)にグレイカラー(白髪染)を使用した際にグレイヘアが他人から見えないような仕上がりにするという事です。
逆に言えば他人から見えない部分は最悪染まっていなくても構わないわけです。
限られたカラー量、美容師ではない一般の方のスキル。
その条件下では自分で全てのグレイヘアを均一にきれいに染めるというのは困難です。
せっかく千円近くのお金を出してカラー材を買って自身の貴重な時間を使って染めたのにご家族から『グレイヘアが残ってるよ』なんて言われたらがっかりしませんか?
そしてそういった経験がある方も多いのではないでしょうか?
セルフカラー記事第一弾となりますが、まずは他人からグレヘアが見えなくなる塗布方法をお伝えしていきます。
悪い塗布方法
まずはやってはいけない誤った塗布方法に関してお伝えします。
以下画像と共に解説します。
画像のように、根元3センチがグレイヘアになった方を想定して解説します。
(根元3センチブリーチで脱色しました。ブリーチ部をグレイヘア部だと思ってご覧ください。)
髪が顔にふれないように、クシや手を使って額から襟足に向かってとかしながら後ろに向かって塗布しています。
↓
全体をクシや手で馴染ませて塗布していきます。
↓
カラーの規定放置時間後洗い流しました。
額の生え際はうまく塗れていますが、分け目やつむじ周辺に色の薄い箇所が残っています。
実際の人間の場合、グレイヘアはもっと白に近い色の上に、キューティクルが分厚くなるので更に色の入りが悪くなります。
髪質にもよりますが、上記の実験の比ではないレベルでグレイヘアが目立つことになります。
これは最初に、額の生え際からオールバックをなぞる様に塗布していったことに原因があります。
最初にその塗布を行ってしまうと分け目、つむじ周辺をきれいに塗布する事が非常に困難となってしまうのです。
結果的に、その後に全体をならしていったところで分け目やつむじ周辺はうまく染めることができません。
良い塗布方法
まず大切な事。
それは乾いた状態からスタートするということです。
事前にシャンプーしてから乾かした状態がベストですが、面倒ならシャンプーをせずそのままの状態からスタートしても構いません。
(スタイリング剤、皮脂が数日分蓄積されている様な場合は除く。)
カラー材には薄い油の膜が髪にあっても浸透するような成分構成になっていますので問題ありません。
以下画像と共にグレイカラー塗布の解説を行います。
まずこのように、つむじ周辺、分け目にカラー材を塗布してください。
手で塗ってもハケを使っても構いません。
ただ、少し量を多めに厚めに塗布する事をおすすめします。
↓
次に画像のように、額の生え際からもみあげにかけて塗布します。
↓
次に耳周りの生え際を塗布します。
↓
次にまだ塗布されていない根元部に残りのカラーを塗ってください。
きれいに塗布できることに越したことはありませんが、この工程は
多少塗り残しがあっても仕上がりに出にくい部分ですのでリラックスして塗布してください。
塗布後全体を大きめのクシでとかします。
前後左右にとかしてください。
その後は普段の分け目で分けて、カラー剤に記載されている放置時間を守り洗い流してください。
↓
仕上がりです。
キーになる箇所を重点的に塗布したので、他人目線で見た時グレイヘアはほとんど見えないと思います。
更に、この塗布方法は少ないカラー量で塗布が可能です。
良い方法で塗った場合、悪い方法で塗ったカラー量の2/3ほどの量しか使用していません。
効率的に塗布しているのでそれで足りるのです。
キーポイント
ここまでの記事でお分かりになった方もいるかもしれませんが、セルフグレイカラーにはキーポイントがあります。
上から優先順位の高い順となります。
キーポイント
優先度《高》
↑
つむじ周辺をしっかり染める
分け目をしっかり染める
顔周辺の生え際をしっかり染める
耳から首元にかけての生え際の根元をしっかり染める。
その他の根元を染める
毛先、中間部を染める
↓
優先度《低》
この優先度とは他人からグレイヘアを見えなくする優先順位とも言い換えられます。
最小限のカラー剤、スキル、労力で最大限の効果を出せるよう参考にしてください。
余談
今回はセルフカラーの記事となりました。
在宅でも施設でもニーズはある事と思います。
そんな時にせっかく染めたのに思ったようにならなかった。
そんなことが少しでも減るように、と思い記事の選定を行ないました。
ただ、カラーは色んな薬剤、塗布方法、元の色状態などが複雑に絡みあうものですので一度に全てをお伝えすることは困難です。
なので第一弾、セルフグレイカラーの基本的な塗布方法に焦点を絞ってみました。
そしてセルフカラーに関して美容師の中でも色んな考えがあります。
セルフカラーをヘアダメージや仕上がりの面から否定する意見も多々あります。
しかし、私はその人の条件にあったセルフカラーができるのならばそれは良い事だと思います。
例えばですが、色は地毛のような黒がいい。
長さはショート。
頻繁に染めたい。
そんな方ならセルフカラーでも何も問題は無いと思います。
今回の記事の方法で塗布すれば大丈夫です。
逆に、明るめの色がいい。
長さは肩くらいまである。
色味は細かく決めたい。
こういう場合は少し難しいカラーになるので美容師に依頼した方が無難だと思います。
どこまでなら自分でできるのかなどの見極め方も科学的な考察含めて、今後お伝えしていきたいですね。
カラー解説第二弾は下記のリンクからどうぞ。
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