こんにちは。訪問美容フクロウの斎藤です。
季節が進み、朝晩の冷え込みが感じられるようになってきましたね。
この時期は、帽子をかぶる機会が増えたり、寝ている間に髪が押しつぶされたりして、
「髪がペタンとしてしまう」「寝ぐせがなかなか直らない」という声をよくお聞きします。
特に高齢の方や、介護施設などでお過ごしの方の中には、
「昔みたいに髪が立ち上がらない」「ボリュームが出ない」と感じておられる方も多いようです。
でも実は、ちょっとした工夫をするだけで、髪はふんわりと整いやすくなるんです。
今日は、訪問美容の現場でよくお伝えしている簡単でやさしい髪の整え方を紹介します。
大切なのは髪の根本を濡らすこと
朝起きて寝ぐせを直すとき、多くの方がつい毛先のハネを気にして、
毛先を中心に濡らしてしまいがちです。
でも実は、それだと思ったほどの効果が出ないことがあります。
毛先だけを濡らしても、髪の根元の濡らし加減が悪いと、髪の流れやクセの「元」が残ってしまうからです。
実は寝ぐせやボリューム不足の原因は、ほとんどが根元のクセや寝方による毛流れです。
頭皮と帽子、頭皮と枕に押し挟まれて髪の根本部分にクセがつく、という理屈になります。
つまり、根元のクセをリセットできれば、髪全体が自然に整う現象が起こります。
霧吹きを使わなくても大丈夫です。
洗面所で指先を軽く濡らして、寝ぐせが気になる部分の地肌をマッサージするように根元に少しずつ水分をなじませていきましょう。
ポイントは、毛先ではなく“根元”を意識することです。
さらに、髪が短いほどこの方法の効果が出やすいことも特徴です。
髪の長さが短いほど根元のクセが直接影響してきますので、ふんわりと立ち上がる感覚がより実感しやすくなります。
この方法なら、髪をびしょびしょにしなくてもOKなのも利点です。
最小限の水分で済むので、乾かす時間も短く、風邪をひく心配もありません。
短時間でクセが取れ、髪もふんわりと立ち上がりやすくなります。
ドライヤーは風の向きもポイント
根元を濡らしたら、次はドライヤーの使い方です。
なんとなく上から風を当てて乾かしてしまう方が多いのですが、これだと髪の根元が寝てしまい、ボリュームが出にくくなります。
おすすめは、下から上へ風を当てるように乾かすこと。
手ぐしで髪を持ち上げながら、根元に向けて優しく風を送ると、髪の立ち上がりが自然に出て、全体がふんわりします。
仕上げに冷たい風を少し当てると、その形がよりキープされやすくなります。
これは美容室でもよく使うテクニックです。
もし長時間ドライヤーを持つのが難しい方は、髪の根本を濡らした後にタオルドライをしっかり行うだけでも効果は十分にありますので是非お試しください。
分け目を変えるだけでもイメージチェンジ
毎日同じ分け目で髪を整えている方も多いかと思います。
人には元々の毛流れがありますので、それに沿った分け目でお過ごしになるのは自然なことです。
しかし分け目をずっと同じ場所にしていると、その部分の髪が寝やすくなったり、ボリュームが出にくくなる傾向があります。
そんなときは、分け目を少しずらしてみるのがおすすめです。
たった1センチ動かすだけでも、髪の立ち上がりや印象が変わります。
鏡の前で、いつもよりちょっと右か左に分けてみてください。
その際も『根本を濡らす』を実践しながら、分け目を少し変えてみてください。
それだけでトップにふんわり感が出て、若々しい印象になるケースが多々あります。
髪を整える時間は心を整える時間
訪問美容をしていて感じるのは、髪を整える時間は“身だしなみ”だけでなく“心のリセット”にもなるということです。
鏡の前で髪をとかしたり、軽くブラッシングしたりする時間は、自分をいたわる大切なひととき。
髪が整うと、自然と笑顔が出て、気持ちまで明るくなります。
介護施設にお住まいの方でも、
ちょっとしたお手入れを習慣にすることで、
「人に会うのが楽しみになった」「気分が前向きになった」とおっしゃる方が多いです。
美容には、そうした“心を整える力”もあるものだと思っております。
まとめ
帽子跡や寝ぐせでペタンとなった髪も、毛先ではなく根元を少し濡らして整えるだけで、ふんわりと立ち上がり明るい印象に変わります。
特に髪が短い方ほど、根元のクセを整える効果は高く、毎日のケアの成果がよりわかりやすくなります。
「寝クセやボリュームが気になって…」そんな風に思っている方は今回ご紹介したヘアケアを是非お試しください。
訪問美容フクロウは、これからも皆さまの暮らしに寄り添いながら、“心がほっとする美容時間”をお届けしてまいります。
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